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RSウイルス感染症

RSウイルス感染症について

RSウイルス感染症ってなんだろう?

RSウイルス感染症はRSウイルス(Respiratory Syncytial Virus)により引き起こされる病気で、上気道感染、そして細気管支炎、肺炎のような下気道感染を引き起こします。

RSウイルス感染症の流行する時期やかかりやすい年齢はありますか。

毎年、冬に流行し、乳児の半数以上が1歳までに、ほぼ100%が2歳までに感染します。
終生免疫は獲得されないため、どの年齢でも再感染は起こりますが、一般的には年長児以降では重症化はしません。

RSウイルス感染症にはどのようにしてかかるのですか?

RSウイルスの感染の経路としては、患者さんの咳やくしゃみの中に含まれるウイルスを吸入しておこる飛沫感染と、ウイルスのついた手や物品を介した接触感染があります。

潜伏期間は2~8日(通常4~6日)です。ウイルスは、通常3~8日間排出されますが、1歳未満の子供や免疫力が低下した人では4週間ウイルスが排泄される可能性があります。

RSウイルス感染症の症状はどんなものがありますか?

感染後4~5日の潜伏期の後、はなみず、せき、発熱などの症状が現れます。
数日後、このうちの3割程度の人は気管支炎や細気管支炎(さいきかんしえん)を発症し、せきが強くなったり、ぜいぜいしたり(呼気性喘鳴)、呼吸の回数が増えたり、呼吸が苦しくなったりします。(下気道症状の出現、ほとんどの場合は3歳以下にみられる。)

通常は数日~1週間で軽快します。

重症化することはありますか?

すべての患者さんの1~3%が重症化し、入院治療を受けます。入院するのはほとんどが6カ月未満の乳児です。低出生体重児や、もともと心臓や肺に病気がある小児は重症化しやすいといわれています。

新生児も感染して発症し、がんこな無呼吸を起こすことがあるので注意が必要です。
また、細気管支炎にかかったあとは、長期にわたって喘鳴を繰り返しやすいといわれています。

またRSウイルスは高齢者においても、重症の下気道疾患を起こす原因となることがあります。

合併症は?

特に1歳以下では、中耳炎の合併がよくみられます。

診断はどのようにおこなうのですか?

通常は、症状などにより診断されます。
入院が必要な重症例では迅速診断検査が行なわれることもありますが、従来は外来での保険診療は認められていませんでした。
(つまり全額自費の検査でした。)

ただし平成23年10月より乳児(1歳未満の小児)にも、保険が適応されるようになりました。

→当院で検査可能です。

治療はどのようにおこないますか?

特効薬はなく、症状に対しての対症的な治療になります。

  • 高熱があり、ぐずる時などは、解熱鎮痛剤の内服や座薬を使うことがあります。
  • せきや痰については去痰剤やせき止め、気管支拡張薬などを使用します。

家で気をつける点を教えてください。

RSウイルス感染症は、保育所などの施設内で流行しやすいので、地域で流行している場合は注意が必要です。
また、家族内感染も高い率で起きます。(乳幼児とより年長の小児のいる家族の場合には、流行期間中に家族の44%が感染したとする報告もあります。)

RSウイルスに感染した人がいる場合、脱水により症状が悪化することもありますので、水分をしっかり補給するように心がけてください。

また飛沫や接触により感染するので、周囲の人は手洗いとうがいをしっかり行ってください。

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