メニュー

アデノウイルス感染症

アデノウイルス感染症(別名 プール熱・咽頭結膜熱)について

アデノウイルス感染症(別名 プール熱、咽頭結膜熱)てなんだろう?

アデノウイルス感染症はさまざまな症状を引き起こす急性の感染症です。
アデノウイルスにはいろいろな種類があり、そのタイプにより引き起こす病気が異なります。
(3型:咽頭結膜熱 8型:流行性角結膜炎など)

感染力が非常に強く、夏に幼稚園や学校のプールの水を介してうつることが多いため、俗に”プール熱”とも呼ばれています。
一般的には特に重症になることはありませんが、時に乳幼児に重症肺炎を起こすこともあり、注意が必要です。

アデノウイルス感染症の多い時期はありますか?

アデノウイルスによる感染症は年間を通じて見られますが、咽頭結膜熱(プール熱)は6?8月に地域全体で流行することが多いようです。

どのようにして人にうつるのでしょうか?

アデノウイルス感染の経路としては、患者さんの咳やくしゃみの中に含まれるウイルスを吸入しておこる飛沫感染、便の中のウイルスによる経口感染、涙、鼻水などを触って起こる接触感染が考えられています。
感染の潜伏期はおおよそ5~7日です。

咽頭結膜熱(プール熱)ではどんな症状がでるのでしょうか?

(1)発熱

39~40℃の高熱と、37~38℃前後の微熱が変動しながら、3~5日ほど続きます。

(2)咽頭炎・扁桃炎

のどや扁桃腺が赤く腫れたり、扁桃腺に白っぽい塊(陰窩膿栓といいます)がくっついたりします。のどに強い痛みがあることも多いようです。

(3)結膜炎

両目、または片目が赤くなったり、目やにが増えたり、涙が多くなったり、目の痛みや強い光により不快感が出ることもあります。

(4)その他

頚部リンパ節腫脹:両側の首のリンパ節が腫れて、痛みが出ることがあります。
また感染したウイルスの種類により、

  • 胃腸炎( 乳幼児期に多く、おなかの痛み、嘔吐、下痢を伴います。)
  • 出血性膀胱炎(血尿(おしっこが赤くなる)、おしっこの際の不快感、おしっこの際の痛み、頻尿(尿の回数が増える)など)
  • 肺炎(だらだらと長引く発熱、咳、呼吸障害など)
  • 無菌性髄膜炎(発熱、嘔吐、頭痛など)

などの症状を引き起こすことがあります。

診断はどのようにおこなうのですか?

一般的には症状やのどの所見と、現在の流行状況で判断を行いますが、必要に応じて迅速検査を行うこともあります。

*アデノウイルス迅速診断キット
綿棒で、のどから唾液を採取し検査します。アデノウイルス感染かどうか数分で診断できます。

→当院で検査可能です

治療はどのようにおこないますか?

アデノウイルスに直接作用する抗ウイルス薬はないため、症状に対しての対症的な治療になります。
(自分の免疫力でウイルスを排泄することが必要!)

  • 高熱で痛みがあるときなどは、解熱鎮痛剤の内服や座薬を用います。
  • 目の痛みや赤身が強いとき、目やにが多いときには、抗生剤(細菌による2次感染の予防をする)や、ステロイド剤(炎症を抑える)の点眼薬などを処方することもあります。
  • 脱水や食欲低下がひどいときは点滴を行うこともあります。
  • 必要に応じて眼科や小児科、内科をご紹介いたします。

子供が咽頭結膜熱(プール熱)と診断されました。家で気をつける点を教えてください。

  • アデノウイルスは感染力が強いので、家族間でタオルや食器を使い回したり、同じ鍋や料理をつついたりすることは避けたほうがよいでしょう。
  • 御家族は患者さんと接触した後は、うがいや手洗いをしっかり行ってください。
  • 高熱が出たり、下がったりが3?5日くらい続きます。熱が下がっているときは比較的元気です。このときに欲しがるものを食べさせたり、水分を摂らせるようにしてください。
  • 熱の高いときや、長時間の入浴は避けてください。またお風呂でもうつる可能性がありますので、入る際は最後にしましょう。
  • 大人にも感染しますので、何かアデノウイルス感染症の症状がでた時は受診されてください。

いつごろから学校や幼稚園に行っていいのでしょうか?

咽頭結膜熱(プール熱)と流行性角結膜炎は、主な症状がなくなった後2日を経過するまで出席停止となります。

HOME

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME